2011年オランダ産について(2011/5/2)

中村 慶吾
 いつもお世話になっております!
 もう5月が近いというのに、高知では最近まで肌寒い日が続いておりました。
 オランダは日本と逆で暖かい春を迎え、最近では25℃を超える日が続いています。2011年オランダ産につき、下記にご報告致します。


@ オランダの気候 

植付けは3月下旬から4月前半に順調に進み、平年より10日ほど早く終了したとの報告を受けています。4月の気温は平年値より3℃以上高く推移しており、雨がほとんどなく乾燥気味です。潅水もされており、生育は平年よりも随分進んでいるそうで、順調な初期生育と言えます。


A 作付面積について 

過去2年は不作が続き(特に2010年産)、世界的に球根不足の結果が続いています。11年産の面積統計は夏ごろに発表となりますが、LA、オリエンタル、OTがやや増加傾向で、スカシは減少しているのではと言われています。
 肥大不足が続いたため、植付け密度が粗くなったことも影響しています。


B 球根相場とご提示価格 

前年の収穫期以降、球根への引き合いが強く、熱は冷めないまま11年産へと突入しています。特に、アジア圏のこれまでの勢いは過去にないほどで、人気のロビナ、マニサ、コンカドール、ソルボンヌは驚くような価格で買い進んでいます。
 当社といたしましては、品種の価値に見合った価格のものを、初期相場が上がる前に押さえる努力をし、ある程度品揃えができました。
 また、相場が過熱しすぎて今後下がる見込みの品種は、時期を待つ対応もあります。その場合、現在価格より安く仕入れができる可能性があり、先にご注文を頂いたお客様にも単価を調整できる事になります。
 相場が不安定なため、全体的な価格のご提示はもう少し後になると思いますが、球根相場が上がっている分を為替で相殺させて、10年産と同等の価格帯にできるよう準備しています(これまでのところ円高水準でしたが、ここ1カ月は急激に円安が進んできている…)。品種によっては安くなるものも多い◎。
 以上のような状況で、先にご注文していただいたお客様が得するような設定になるよう頑張ります。


C 品種ごとの状況(代表的な品種) 

●鉄砲ユリ系全般:
11年よりホワイトフォックスの生産がほとんどなくなり、今後も生産が復活する見込みはありません。時代は上向き鉄砲に移行してきており、私たちの方が次へ進むほかありません。市場・花業界からは歓迎の声を聞きます。 上向き鉄砲になると、オリエンタル作りの方にも面白いと思います。

●カサブランカ:
日本以外に使用する国が少なく、小球が販売できないことがオランダ側で問題となっています。特にカサブランカをメインに作られている方々には、一部20-22(18-20)をご利用いただき、球根生産者が来年も生産を続けられるよう、勇気づけていただけると幸いです。ちなみに供給量は昨年よりもやや少なくなっているようです。 尚、当社ロット試験の結果でも明らかでしたが、(以前は品質で有名だったのに)近年は力が落ちたと言わざるを得ない生産者については取扱わない事としました。皆様でいい情報をお持ちでしたら、ぜひご教授下さい!

●シグナム:
花の大きさやボリュームでカサブランカブランドを継承できるものと思います。 現在、当社試験ハウスで分枝し始めていますが、リン付きはやや改善しました。 高知産のシグナムもなかなかの出来です。

●シベリア:
球根生産は安定しています。日本での切花生産はやや減少してきています。 ロット試験等の結果等を踏まえて、品質重視の仕入れを行いたいと思います。 マック社のシベリア生産は約半分にまで減少し、来年以降の生産も不明です。同様にマック社のLFは本年植付けがなく、全て2年栽培となってしまいました。

●ユニバース:
暑さに強い性質を生かした夏植え(秋出し)用に適しています。花が大きく、奇形花も出にくいですが、猛暑時の出荷では横を向きますのでご注意ください。

●サンタンダー:
面積がずいぶん多くなりそうですが、20-22及び、18-20の引き合いは強いようです(特にオランダの切花生産者から)。リン付きは数年前より改善してきましたので、18-20も使いどころが出てくると思います。

●アステリアン:
12年産からかなり増える予定。11年産である程度テストしておくと、生産増加で価格がお求め安くなったときに有利。ロビンファンハーレンも同予定です。 その他、マック社(育種)の新しい品種も当社試験ハウスでご覧いただけます。

●ソルボンヌ:
アジア南方の国や地域からの引き合いが強く、全般に価格が高騰しています。当社仕入れは、比較的安かった初期発注のみに留めており(高い価格に合わせて過大な利益を確保するような事はしませんので)、後半になってから価格が上がる可能性があります。 16-18も同様で、近年の入荷遅れ等を考慮すれば、2−3月植付けまでは通常球と1円差に収まったターボ球を活用していただくと良いかと思います。

●シーラ:
10年産以降、2年栽培球がなくなりました。14-16の使用は当社営業とご相談の上ご計画頂きますようお願い致します。また、1−2月植えにはNZ産18-20が生育スピード(出荷時期)及び、ボリュームでも有利です。

●レイクキャリー:
期待される赤の品種であり、生産面積は増加しておりますが、品質に問題のあるロットが多く、優良ロットに限定仕入れとなるため少量しかありません。

●ブーレスカ:
生産が増えてくるようです。球根価格が一般化すれば、大輪系 淡ピンクの普及として期待されます。




D その他、考慮すべきこと

輸入切花は大半が韓国産で、量販向けなど比較的低い価格帯の需要に使用されておりましたが、問題視されていた輸出補助金が最近になって大幅に減少したとの報告があり、日本向けへブレーキとなりそうです。 コスト削減、高効率化した生産者の方々には、追い風となるかもしれません。

E 2011年オランダ産取扱い予定品種

下記に取扱い予定品種(代表例)をご紹介いたします。ご参考にお使いいただき、来年のご計画をお願い致します。生産状況、球根の特質、品種データ等、ご質問は営業までお願い致します。



F 新品種のご案内

上記表は、取扱い予定の主な品種です。その他、新品種や特殊な品種についてのお問合わせも承っておりますので、お気軽にご連絡下さい。
 現在、当社試験ハウスでは6月1−5日開催の「ゆりフェスタ2011」に向けて、たくさんの品種が元気に成育しております。早いものは既に分枝を始めており、プロの方々にはこの段階でのチェックも十分面白いと思います。 
 次の時代を担う有望品種を、一緒に探して取り組んで行きましょう。

 ゆりフェスタへのご来場には、事前にお申し込みが必要ですのでよろしくお願い致します。
 同期間中に、“県立牧野植物園”で開催中の高知・ウエストラント フレンドシップフラワーショー「和蘭(オランダ)の春」も必見です。
(当社がご協力させていただいた百合も生育中)!!
 よろしくお願い致します。

以上