オランダ出張報告 (2011/5/25)

中村 慶吾
 平素は格別のご高配を賜り、心より御礼申し上げます。
 5月15日より約1週間、オランダに出張して参りましたので、下記にご報告申し上げます。


@ 遅霜の影響
今年のオランダの春は全般に暖かく、植付け及び初期生育は順調に進んでいます。先日報じました、5月4-5日の遅霜についてですが、下記の状況です。

1.
被害を受けたのは、主にロビナ、コンカドール、マニサなどのOT。隣の畝のオリエンタルはほぼ影響がなかったことなどから、OTの生育が早かったことに加え、Tの血が霜に弱いことが指摘されています。
2.
強い遅霜が発生した地方には250ha程度の生産があり、その内影響のあった面積は30-40ha程度ではとの話も。
(10年オ産の作付面積は OH:1504 + OT:307 = 1811ha)
3.
被害を受けた畑は、右写真のように霜発生数日後には一部の葉が茶色くなっており、出荷球数で10-50%程度減少するとの予想もあります。先週、圃場を調査した輸出会社の話では、生育の回復度合いが重要で、6月にならないと正確な被害状況は読めないと言っています。
4.
主に被害を受けたOT品種は既に完売しており、球根相場に 影響は出ていないようです。


A リリーパレードがなくなってしまう?
 キューケンホフ公園のリリーパレードは5月12日〜20日に開催されました。5月中旬という日程は、参加する育種会社・輸出会社にとって大半の品種の開花が間に合わない時期であるため、今年から15社が試験ハウスのオープンデイを行うDutch Lily Days(ダッチリリーデイズ)というイベントを5月24〜28日に開催し、キューケンホフへの参加を縮小しました。
 各社ブースの規模や飾り付けは小さくなったものの、結果的にはオランダの春が暖かく百合の生育が早まり、予想外に多くの品種が出展されたため、見ごたえ十分でした。簡単に花瓶に入れた展示が多く、品種も見やすかった。
 空きスペースには、下記写真のように、ポップなオブジェが作られ、ご来場の一般の方にはより楽しい雰囲気であったと思います。
来年以降、リリーパレードは一般向けの色がより濃くなるかもしれません。
ダッチリリーデイズは、各社点在したイベントであるため、育種会社ごとの品種を同じ場所で比較して見る事は難しくなってきます。
どこか、一か所で、多くの品種の開花と生育が同時に見られる場所があると良いですね。高知で6月初めにそんなイベントがあった気が…。


B 注目品種たち

写真はドイツ人スケート選手、オリンピック金メダリストのアンニ・フリージンガーさん。マークリリーの白オリエンタルにその名前が付けられ、リリーパレードで記念式典が行われました。コンパクトで花の形や大きさも良く、期待したいと思います。

リリーパレード・オリエンタル1位は セラーノ(Sellano)。
キューケンホフでの展示が短時間で、フレッター社の展示ハウスでは品種名が表示されていなかったため、誰も見ていないのに1位の品種?と話題になりました(笑)。
黄色OTのセラノのスペル間違いと思っており、先日お送りいたしました受賞品種一覧表 でも間違っておりましたので、修正をお願い致します(申し訳ございません)。
濃い白で突起がなくスッキリした花形です。

赤のOTにも注目。
現在、育種会社はOTの開発に熱心で、今年は赤のOTが多く見られました。
 これまで、オリエンタルを含めてあまり良い赤がありませんでしたが、これら赤OTは花弁の突起がなく、色も暗さがありません。品種特性や日本での発色など検討課題はありますが、花持ちが改善され、枯れ方も汚くないものなど、百合の可能性が広がります。
以上


   ゆりフェスタまであと 1週間!!!
   ここ2日間で140品種が開花を始めました。
   ご来場には、参加申し込みが必要ですので、よろしくお願い致します。
   お電話でも結構です! お待ちしております☆