オランダ出張報告(2011/11/23)

中村 慶吾

 平素は格別のご高配を賜り、心より御礼申し上げます。
 11月3日より10日間 オランダへ出張し、圃場 及び 輸出会社の調査と、展示会等を視察してまいりましたので、以下にご報告致します。


@ 平坦なオランダの天候
  下記は2011年のオランダの天候を表したものです。

春(植付け〜5月)    天候が良く、植付けも初期生育も順調、但し東オランダの一部(特にOT)で5月上
              旬に遅霜の被害発生。
夏(6月〜8月)      断続的な雨があり、7.8月の日照は平年値を下回るほど。又、7月の気温は平年
              値より2℃も低い。
秋(9月〜訪問時)    平年並みの気候で、9月下旬10月上旬の気温がやや高めのため、芽形成のス
               タートが遅れた可能性。


春秋が暖かく、夏が涼しく乾燥もしなかったため、シーズンを通じて気温・湿度の変動が少なかった年だったと言えるでしょう。
 11月上旬の訪問時には 気温が異常に高く、日中は15℃を超えて暖かかったためセーターもジャケットも不要で、天気も良く快適な圃場調査となりました。



A 今年の球根はどんな感じかな?

さて、気になるところは今年の球根の力だと思いますが、天候だけを見ると夏の日照量が少ないことや、芽形成が遅いことなどから力のない年と言いたくなるところです。
枯れ方は平年なみで、決して遅い事はありません。(写真は南オランダの一般的な状況です)
 今回も、輸出会社さんのご協力で南オランダ、東オランダを中心に多くの圃場を周り、球根の肥大や状態、芽形成度合いを調査致しました。



球根の肥大       全体に肥大は良いと思います。(なかなか断定しない私が“良い”と言いきる程度で
               す)。 植付けが早かったこと、夏に高温が少なく雨もあった事、昨年の肥大不足を
              受けて粗めに定植された?、肥料を切らさずに管理された?などがあると思いま
              す。
芽形成         芽長・芽幅は低く細く、全体に小さい芽の印象です。 今回調査平均を、昨年対比す
             ると以下になりました。



全体の印象が小さいのは、葉枚数を含め初期の形成が遅かったためだと考えられ、同時に茎長も低く抑えられています。 小さい割に 茎の太さはあって、くびれの少ない(私風な表現だと)銃弾型となっています。

秋が暖かく、適度に雨もありましたが、球根自体は硬く締まっており、特別軽い(秋太りした)印象はありません。



LAに関しましては、下根が多すぎて、右写真のように、“これでパッキングできるのかなぁ”と心配になるようなボリュームとなっているものもありました。
9月下〜10月上旬の暖かさで全体に堀取りがやや遅れた感がありますが、早いものから現在オランダを出港しています。




B Horti Fair(園芸博覧会) vs IFTF(国際花卉園芸見本市)
現代の展示会は、イベント屋さんの商品となっています。
両イベントとも花に関わるものですが、参加企業やカテゴリがことなりHortiFairはより施設や機械が多く、ブースも大きく、どちらかと言えばリッチな印象があります。
右の写真はオニングス社のブースで、白を基調とし、花が映えます。



右写真のように有料でモデルさんを手配した企業も見ることもできます。
真中の川上くんは、緊張ぎみ!?(笑)

一方のIFTFは今年で2年目の種苗会社や生産会社が中心の博覧会です。
どのブースも多くの花で飾られ、入場制限もないので、関係者以外の来場もあり、十分楽しめます。私たちのよく知るオランダの生産者や関係者も多く見かけました。
IFTFの課題は、全体にバラが多く偏りがあるので、今後は百合を始め、他の品目が多くなるとさらに面白い。



Horti Fairは、これまで10月に行われていましたが、来場者数確保のため、今年からIFTFと同じ日程に変更することとなり、同時開催となりました。
(Horti Fair が後発のIFTFに合わせた格好となった)
左写真の温室型建物は、IFTFの入り口で10年前のフロリヤードの際に使われた会場。




C 当社試験ハウスはオリエンタルの開花時期を迎えています!

本日は一般の方を含めたオープンデイ“秋の球根バザール”を開催しています。 先に11月3日文化の日に行った“スカシ・LAのオープンデイ”では249名の方がご来場いただき、百合の魅力を楽しんでいただきました。抑制試験は同時定植ですので、今週から来月初めにかけて中手〜晩生品種が開花してまいります。 オランダの博覧会には到底及びませんが、地道な百合のプロモーション活動で、百合の輪を広めていきたいと思います。