2012年オランダ産の情勢報告(2012/5/21)

                                                       中村 慶吾

 平素は格別のご高配を賜り、心より御礼申し上げます。
 表題の件につき、情勢をご報告させて頂きます。


□  オランダの雰囲気

 11年オランダ産の中国への販売量が過剰であるとの見解が広がり、輸出会社は人為的な事故が起きないか、無事に納品できるのかを心配し2012年オランダ産の仕入れに極めて慎重な姿勢を取っています。
 2-3月に球根生産者の希望価格帯を元に、一定の相場(昨年に近い水準)がでましたが動きは少なく、一部の有名生産者のロットに限定した取引がわずかにあったようです。昨年の4月頃、球根生産者は全体の半分以上を販売していましたが、今年は2割にも満たないような雰囲気です。
 4-5月になって価格帯が修正され、全体として価格水準が下がったため、先に買ったものが結果的に高くなった状況にあります。
 これまでは(有名)生産者(名)にブランド力があり、品質の信頼性も高く優先的に取引がされてきました。
 ところが、高名な生産者であるために、育種会社の委託生産も多く、(PV)バイラス汚染のリスクを負うという皮肉な結果になり、又 なぜか従来型の品質問題もロットにより発生が見られ、生産者ブランドの信頼性が問われています。
 現在オランダでは多くの輸出会社等で、自社が扱ったロットの試験栽培を行って総合的な再評価(見直し)がされており、その結果が出るまでは輸出会社も名前だけでは(買いに)動けないというジレンマに陥っています。
 オランダの球根相場は、全体が出そろうまでもうしばらくかかりそうですが、全般に低い水準となりました。為替は円高水準にあり、弊社の販売価格は概ね11年オランダ産より低くなる見込みです。価格はご安心いただき、作付け計画の中で、必要な品種・サイズをお考えいただけたらと思います。

□ 品種ごとの状況を(一部)ご紹介致します。

 シベリア
11年産では某有名生産者ロットで品質問題が発生し、生産者ブランドが崩れたことは本当にショックで上記見直しのきっかけとなりました。
ご好評をいただいているLF球ですが、弊社は2年栽培ロット(多リン傾向なので16-18ならお勧め)を避けており、リンの付き過ぎを抑え、夏場の植付けに有効です。(事情ご理解の上での2年球の扱いも致します。)
 カサブランカ
数人の生産者が生産停止するなど、需要と共に生産者数も減少しています。種球を中心とする品質と、大球からの切花品質は似て非なる部分がありますので、ロット試験やお客様での生育などを参考に選択したいと思います。

  ソルボンヌ
価格が下がると予想されています。アジアでの需要に陰りが見え 始めており、OTではないソルボンヌは世界的にも人気減少が予想されるのに、オランダでの球根生産量は安定しているためです。弊社としましては、皆様のご注文を現時点では仕入れず、時期を見て判断することにしました。その他、下がる見込みの品種につきましても同様の対応です。

 マレロ
2名の生産者(リン付が比較的良いが11オ産では少しバイラス症状が出ている印象で、弊社は取扱いが少ない)が生産を止め、主たる生産者は1名となりました。
日本への販売が大半で、大球だけの需要では採算が合わないようです。
11年産では、春の遅霜の影響から大欠品となり、ご迷惑をお掛け致しました。

 レイクキャリー
オランダの大半のロットが多少のバイラスを持っており、優良ロットは 極わずかとなっています。通常ロットは多くあり、少量のロスは許容範囲として、赤の期待品種としてお使いになるのもありかと思います。
   地温が低い時期は、生育がバラつく特性がありますのでご注意下さい。

  生産停止品種
トップホワイト、トリオラ、ブリアンコン、リド、ストライカー(重 度のバイラス感染ロットのみ)などの情報が入ってきております。
確定しましたら、該当のお客様にはご連絡させていただきます。

 その他、品種ごとの状況等につきましては、弊社社員までお問合わせ下さい。
オランダは5月現在、気温が低いようです。風邪をひかないよう出張してまいります。