ニュージーランド出張報告(2012/7/6)

中村 慶吾
 皆様、いかがお過ごしでしょうか?
 日本はもう真夏に入ったようですが、こちらニュージーランドは真冬で収穫真っ盛りでございます。以下に現地の状況などをご報告致します。


@ 球根 及び 芽形成調査結果
 先週のチリ産の調査に続き、NZでも同様の調査を行いました。
 今年度のNZの特徴は、夏(1-2月)の気温が低く、日照が平年に比べて少なかった事です。品種・ロットによる差がありますが、全体に芽の幅が細い結果となり、球根の力は2010年NZ産のような、あまり輪が付き過ぎない年になると予想されます。
 3-4月の秋は平年並みでマイルドでしたが、5月はやや気温が上がったため、気候データ的に芽が高くなるのではと(発芽が)心配されていたようですが、実際の芽は平年のNZ産に比べるとむしろ低い水準で、既に7-8割程度が収穫されている事から、特に心配はいらないと思います。
 植付け時期以降の天候は良く、球根肥大は夏の段階で既に進んでいました。

 下記は2012年産のCHとNZを比較したものです。
 チリ出張報告でも述べました通り、両国の球根生産の差(生産体系や技術的な差)は少なくなってきたと考えられます。CH産がNZ産より太い芽(芽幅と茎幅)になるのは、私の調査記録(05年産以降)では初めてとなります。


A バイラスの水際対応
 チリ、オランダ同様に、多かれ少なかれバイラスの問題を抱えています。 効率の良い施設の反面、選別ラインは各社1つしか持ち合わせていないため、感染ロットを隔離、排除する事での対応となっています。

バンザンテンNZ社は、プラムバイラスの感染ロットがないとの事です。 2011年産で問題となったモザイクバイラスも解決され、特別な対応はされていません。

バッカー社は、感染ロットの収穫を一番最後に持っていく事で、非感染ロットと区別しています。また、13年産からはそれらロットを廃棄する方針ですが、全体の種球生産が順調なため、面積減にはならないようです。

アイランドバルブ社は、少し複雑な状況にありますが、感染ロットの畑を廃棄するなど対応がされています。イライザーテストの結果は、オニングス社を中心に情報開示がされているようですので、輸出会社による対応(判断)がされるものと思います。
尚、南島への移転は今のところ計画されておらず、13年産は北島での生産が続くようです。(南島での生産もあります)

 NZでのバイラス問題は限定的であり、原則、感染ロットを廃棄する方向で改善が進んでいきます。唯一懸念があるとすれば、昨年までのイライザーテスト結果の信ぴょう性が低かったこと。葉のサンプルの取り方(時期)などを考慮すると共に、PCRなど他のテストや、コストはかかりますが複数回のテストを受ける事で、確実な対応がされるものと期待しています。
 また、NZ産のクリーンなイメージを損なわないためか、情報があまり開示されていない傾向がありますが、取扱う輸出会社の責任ある行動と、一時の需要に流されず、問題が小さいうちに、将来を見据えた判断がされるよう求めて行きたいと思います。(12年オランダ産についても同様です)


B 最後に
 チリ、ニュージーランド共に、多くのロットを見せてもらいましたが、今年は目立った問題がほとんどなく、全体に球根や芽の状態、収穫以降の作業も良くできており安心しました。
 小雨が続く天候ながら、収穫は順調に進んでおりますが、選別はやっと半分を過ぎた所です。今後、収穫結果によるショートなど連絡が入りました場合、速やかに関係のお客様にご連絡申し上げますので、よろしくお願い致します。
以上