南半球出張報告(2013/2/18)

中村 慶吾
 平素は格別のご高配を賜り、心より御礼申し上げます。
 1月20日より2月1日まで、チリとニュージーランドへ出張し、現地の状況等を調査してまいりましたので、下記にご報告致します。


@ これまでの気候について
 チリCHILE
気候:「2勝1敗」で平年並み〜やや良という印象。
肥大(調査平均):前年調査比106%で、順調な生育。

遅霜の影響について
暖かい11月から突然の霜となり、地域によって異なりますが−1.5 ℃程度が1〜3日起きたようです。
低温による上部の葉が焼けたものが2−3品種(ロット)ありましたが、日本があまり使わない品種がほとんどで、影響は限定的と言えます。


ニュージーランドNew Zealand
気候:「2勝1分け」という印象で、これまでの気候はとても良い。
肥大(調査平均):前年調査比111.84%で、肥大はかなり進んでいる。
近年、ラカイア地区(バンザンテン社、バッカー社)が植付け時期を早くしている効果が見られます。
今後、肥大を抑えるため、あまり早い時期に地上部を飛ばしてしまうと日照不足となり力落ちする可能性があるので注意が必要です(2012年NZ産が力不足となった一つの要因とも言われている)。


A 生産面積と品種の移り変わり
  生産者からの聞取りをまとめますと、下表の通り面積はやや減少しています。

*生産者により、総面積、収穫面積、販売球面積など計算方法が異なるため、面積の絶対値ではなく、増減の目安としてご理解下さい。

 生産面積の減少は、市場性の乏しい(古い)品種が減少 又は 生産停止になる事や、バイラスロットの廃棄などが影響しています。
 2013年産では、クーリア、バティステロ、ジャジットアップ、シュガーダイアモンド、トロピックダイアモンド、ホワイトエクスプレス、オールスター、グラシア、ナマラ、パンドラ、フェアリーテイル、リド、ルレーブMIX、レイクキャリー、レイクミシガン、シェルブールなど多くの品種の生産がなくなりました。
 一方で、レネッセ、インディアンサマーセット、カローナ、エルディーボ、セラダ、ボンソワール、シグナム、エマニー、オベルト、コンパニオン、ブーレスカ、ピンクシークレット、マーロン、レクサス、アマロッシ、テレストなどの生産がある程度の規模になってきており、今後これらの品種の中から南半球産のメインになって行くものが出てくると期待しております。
皆様のご注文で品種の成長を引っ張って頂けたらと思います。

<サンハーベスト社の除草剤散布問題>
 2月第2週に、販売球用メイン圃場のうち16haに、誤って除草剤が散布されてしまいました。地上部は既に刈取られており、球根の肥大は見込めません。
 2月下旬には、関係者が圃場を見に行く予定ですが、球根を見ても薬害の可能性は判定できません。薬害の影響は、生育が著しく悪い、葉色が真黄色になる、大量の奇形花発生など様々で、収穫間際で障害が発生する事もあり、弊社では下記品種のサンハーベスト生産分を取扱わない事と致しました。

リオブランコ、リバープリンセス、コルバラ、ピコ:13年SH産は取扱いなし。
リアルト、ピンクシークレット、コンカドール:NZ産などで代替可能。
 ご迷惑をお掛け致しますが、ご理解とご協力をお願い致します。

B 在庫表 及び 価格について
 全体の生産面積が減少し、球根生産者側は価格を上げてもらいたい状況。
一方、為替は対ユーロで大幅な円安になっており、弊社と致しましては取引各社の理解をお願いしながら、需要に合せた在庫の準備を進めております。
 価格決定にもう少し時間を要しますが、一部品種・サイズで完売のものも出てきましたので、皆様のご注文の中で供給不足や品質上の理由で取扱えないなどについてはご連絡を差し上げ、早めに代替のご案内をさせて頂きます。

 南半球の生産の良いところは、各国の需要に合せた球根生産計画が出来ている所です。例えば弊社が各生産者を毎年訪問し、顔がわかるお付き合いをさせていただいている事(今回は営業2名もニュージーランドへ同行)、日本での試験栽培の結果(問題点も合せて報告しています)、需要の見込み(生産者がライセンスを購入する時点から評判や問題点を聞かれます)など、輸出会社による他国の分析と合せて、コミュニケーションが近いと感じます。
 13年南半球産は生産面積減少で供給不足の感はありますが、今回の訪問の中で、数年後に向けた種球の生産を多く見る事ができました。新しい市場性のある品種はオランダより先に南半球で球根生産を始めようという動きも出ていて、頼もしい限りです。
以上