南半球出張報告(2013/7/19)

中村 慶吾
 いつもお世話になっております。
 7月1日〜12日までチリとニュージーランド(以下NZ)へ出張し、現地の状況を調査して参りましたので、下記にご報告致します。

@ マイルドな秋で肥大が進む
 2013年南半球産は、両国共に1月以降の天気が良く、比較的遅くまで秋が暖かかったようです。
 球根肥大要因
チリ平年並み
(去年は「良い」)
全体の肥大は悪くありませんが、一部12月の遅霜の影響(?)などで、劣るものも。例えばイエローウィンは大きな欠品となりましたが、弊社は読みが当たり、お客様への影響なく済みました。
NZとても良い
(去年は「良い」)
昨年は前半の肥大が良すぎで、早めに地上部を刈って(チョップ)肥大を抑えた。
今年は夏が暑く乾燥し肥大が止まって見えたためチョップを遅らせたが、予想よりも秋になって肥大が進み、気が付けば大きくなっていた。

 NZのリン片畑(2年作)では、通常7-12p程度が収穫されますが、今年は品種によって、2割程度が14p以上(数球ですが21.5pというのも見かけました、右写真)となり 販売球サイズになるものも出ています。オランダの気候では考えられない事です。 又、掘った種球を選別後すぐに植付けてしまう「冬植え」もされていました。(多少リスクはありますが生産性は向上します。)


A 雨の多い収穫期
 今年の冬は両国共に降水量が多く、どの生産者も雨により1週間程度収穫が出来なかった時期があり、4-7日程度の遅れとなっています。訪問期間中も、時折強い雨が降っており、予断を許さない状況でした。
 7月内に収穫は終わると思いますが、品種ごとに選別された後、結果が連絡されてきます。選別結果や球根品質等により、調整が必要となってしまった場合には、速やかに関係のお客様へご連絡、ご相談させていただきます。


B 球根品質について
 今年も、生産会社の皆様の協力を得て、多くの球根を試し掘りし、たくさんの球根の芽形成チェックをする事ができました。調査のために破壊する球根が多いので、以前は「その分は請求書に追加しておくよ」とジョークも言われたものですが、最近では調査に適したサイズの球根を一緒に探し出してくれる方もおり、頼もしく思います。
 芽形成調査結果の前年比と、分析した球根の力(予想)は下記の通りです。
  芽長 芽幅 球根の力は?
チリ 102% 96% 平年並み
(12年産に比べるとやや少ない)
NZ 105% 112% やや強い
(12年産より多く、リン付きの良かった11年産に近い)


○終わりに
 今年は、チリの遅霜や、NZの夏の高温乾燥、収穫期の大雨など、気象変動の大きかった年でした。
 夏/収穫期の訪問で、球根腐敗や、畑の中でリン片が痛む、ネダニが発生したものなど、わずかですが、一部ロットで問題も見られ、現地での調査は欠かせません。産地間の気候が異なるチリだけでなく、比較的似た気候のNZでも、植付け時期、圃場条件、肥培管理、潅水の質などで問題が起きたり、逆にとても素晴らしい球根ができたりします。生産者による気象の読みと、適切な管理が重要だと改めて感じた旅でした。
(右写真は同行した弊社品質担当の畠中。  使い捨て靴カバーで雨天の泥対策もバッチリ!)
                                      以上