株式会社中村農園

レポート・球根情報



川上哲矢 オランダ駐在レポート(2)(2007/12/27)

川上 哲矢

オランダからメリークリスマスとハッピーニューイヤーを申し上げます。

先日の駐在レポートでもご紹介の通り、私は先週まで球根生産会社で調査を行ってきました。
皆様にお使い頂いている球根がどのように収穫され、どのように選別されているかを見る事ができ、とても良い勉強になりました。
今回は、①球根生産会社における今年の作業中の特徴 ②オランダの球根生産者の現状、収穫状況、球根の状態についてご報告致します。

①今年は11月中旬に-3℃~-4℃の霜が降りた影響で、オリエンタル・OTは地表面の茎の枯れ方が進まず、  収穫時になってもまだ硬いものがあり、球根に多くの古茎が残っているようで、どの球根生産会社も一様に、球根から古茎を取る作業に従業員を増やしている状況です。
②今年のオリエンタル市場は依然厳しく、約20~30%の球根生産者が まだ自分の球根を 80%ほどしか販売できていないという状況で、一部の畑の収穫を断念したという生産者もいるようです。私が調査した球根生産会社の方は、「来年は約20%ほどの球根生産者が生産を止めるだろう」と言っています。
現在の収穫状況については、収穫・選別の作業を終了した生産者がいる一方、まだ何人かの生産者は先々週のフロストの為に土が凍ってしまい、ポーランド人従業員が帰国するクリスマスまでに、収穫を終わらせる事が出来ず、いくつかの畑でまだ球根が少し残っているという状況です。残りの球根はクリスマス後の今週にも収穫され、1月上旬にまた選別作業を再開する予定です。
球根生産会社でのオリエンタル・OTの球根の状態は、全般に硬く締まっており、特に芽が高いという事もなく、品質は良いと思います。