毎度お世話になっております。
2004年オランダ産球根についてご案内する時期が参りました。 この予定単価表は、信頼できる代表的なオランダの輸出業者の、 直近の比較的安いと思われるオファー価格をもとにしており、 今後変動の可能性もあります。 お届けするにあたり、私どもで知り得た状況を簡単に以下にご報告致します。
① 鉄砲百合 | |
ヨーロッパの堅調な需要が期待でき、価格は安定~上昇を見込んでいます。 | |
② アジアチック | |
12-14サイズは(主に日本向けのサイズですが、日本からの需要は遅れており、相場は低迷)、この価格帯では(一部品種(モナ等)を除き)オの生産者は大変厳しい状況です。来年は更に生産面積が減少し、相場も上昇することが期待されています。
14-16は、日本市場はもとより、このサイズを多用する南ヨーロッパ市場に おいても、高過ぎの感があります。待っていた方が得かなと思っています。 |
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③ LA | |
主要品種は大分、妥当な価格になった(下がった)と思います。最近の切花相場から考えても、西日本の抑制栽培でもお取り組みやすい品種が増えたのではないでしょうか。 | |
④ オリエンタル・OT | |
まず、生産面積は、去年13%も減少したにもかかわらず、相場は低迷し、球根農家の倒産や生産縮小が相次ぎました。輸出会社各社は、今年も更に10%~20%減少すると見込んでいます。又、コスト高のLF球は、生産がごくわずかになってしまいました。 全体の価格形成の核になるのがシベリアとソルボンヌです。日本の各社はまだ動いていないにもかかわらず、中国からの需要に支えられ、価格は上昇傾向との事です。(以前これらの品種の価格決定権は日本にありましたが、今は中国も強い影響力を持って来ています。) ただ、これが一時的なブームなのか、世界的な継続性のあるものなのか、オランダの輸出 業者でも予測ができません。今後の各国の切花相場次第かも知れません。 一方、需要に対して生産が少ない(減少した)カサブランカ、ルレーブ、マルコポーロ、メデューサ等は、価格安定のまま売り切れるか、(価格)上昇が見込まれます。 球根生産、切花経験ともにまだ少ないのに、名前が売れてしまったクリスタルブランカ、ノバゼンブラ、リアルト、サッポロ、ナイロビ、ジェノバ、ドルドーニュ(余りお勧めしません)等は、オの球根生産者も大変期待しており、それが価格に反映されていますが、本当にこの価格が妥当なのか、私どもも判断しかねます。 その他の品種については、おおむね昨年下がり切った相場を引きずって、04年産も価格形成されており、妥当ではないでしょうか。 ところで、本年から、ベルバドーレ、ベルガモ、コンアモーレ、カサブランカLF等が、相場低迷のあおりを受けて、生産停止(又は、生産が余りに少なく、良いロットが入手できない状態)になってしまいました。残念。 |
球根の価格は、切花や他の農作物と同様、相場で決まります。上がることもあれば、下がることもあり、それはあたかも株のようです。株が値上がった後、あの時買っておけばよかったと思ったり、値下がりした時、あの(買い)注文はなかったことにして、という事が通用しないのと同じで、キャンセルや変更は困難です。
逆に、球根は一年に一回しか生産されず、植えた球数以上に収穫は見込めないのですから、売切れてしまえばそれで終わり、待ちの姿勢だけでも得策とは言えません。
お客様におかれましては、
① この価格ならご自分の経営に役に立つ
② 例えば(ターボ球等)生産が限定されている物には注意して
③ ステップバイステップで(序々に)必要な球根を買い増して行く、
④ (私どももいくらかの情報を持っておりますので、)よくご相談の上、慎重を期してご用命いただきたいと存じます。
最後に、冬から春にかけて数年ぶりに回復した百合切花市況が今後とも続いてくれる事と、皆様方のご健闘をお祈り致します。ありがとうございました。