株式会社中村農園

レポート・球根情報



ZABO社 リリーガイド №10 2004~2005年版発刊(2004/11/11)

オランダ・ザボー社のリリーガイドの新版ができました。今月中には当社へ到着、12月上旬までには、皆様方にお届けできると思います。
今回、「ユリ品種の特性」欄に、更に多くの新品種が加わり、オランダでの球根生産面積の変遷のグラフ等も提示されており、皆様方によりご参考になる内容になっております。
巻頭のケース・ランドフルーフト社長の序文を以下にご紹介します。(翻訳:富永朝子)


オランダ・ザボー社のリリーガイドの新版ができました。今月中には当社へ到着、12月上旬までには、皆様方にお届けできると思います。
今回、「ユリ品種の特性」欄に、更に多くの新品種が加わり、オランダでの球根生産面積の変遷のグラフ等も提示されており、皆様方によりご参考になる内容になっております。
巻頭のケース・ランドフルーフト社長の序文を以下にご紹介します。(翻訳:富永朝子)

序文
より均衡の取れた品揃えにむけて

ザボー社は、まもなく、全く新しい品種を市場にお届けできることをうれしく思っています。同時に、お客様側からも、新品種への需要が多く見られます。前もってテストされた状態はよく、よりバランスの取れたオリエンタル市場となって行くでしょう。このことは、特にソルボンヌとシベリアへかかる圧力を減少させました。中国と日本では、特にそれが目ざましい。

OT品種の増加はものすごく、あまりにも早すぎた為、初めにすべてを判断することはできませんでした。しかし、今日では、その代表であると言えるイエローウィンは、市場で確固たる地位を占めています。また、OTは、より大きな花、よりボリュームのある葉、適度なリン付を持っているものも現れるでしょう。さらに、白やピンクのような他の色の品種もまた、まもなくご紹介できるでしょう。

作付面積表から判断しますと、OTの増加は、オリエンタルの作付面積の減少の埋め合わせにはなっておりません。それゆえ、全体で、15%の生産減少が過剰生産を終わらせたという結論が導き出されます。

LAの作付面積は、急速に増加しすぎました。横咲きすぎたり、リン付きが十分でなく、標準の質まで届かなかった品種も、誤って生産に加えられました。これら二流品種の需要は十分でなく、生産の結果、世界中で、球根や花の値段が下がりました。しかし、市場は、すぐにその機能を果たし、まもなくよい品種、信頼できる品種が取って代わるでしょう。

今日では、LAとアジアティックは、市場において別個の地位を持ち、これらを一つのグループとして考える事ができないこともまた、明らかになってきました。大量生産の多輪のアジアティックと、大きな花とよい色をもつLAとが、同じ扱いをされるとは思えません。しかしながら、アジアティックの作付面積の急激な減少は、近い将来、重大な品不足を引き起こすかもしれません。

LA・アジアティックの20%の減少が、時価の暴落を終わらせられるかどうかは、時間が教えてくれるでしょう。

敬具

ケース・ランドフルーフト(ZABO社 社長)