平素は格別のご高配を賜り、心より御礼申し上げます。
表題の件に付き、ご説明申し上げます。
① 取扱予定品種一覧(暫定)
下記表は、輸出会社、球根生産者からの報告で、生産 及び 日本向けロット申請がされている品種をまとめたものです。まだ一部報告を受けていないところがあり、暫定としてご理解下さい。
詳しい生産量の情報もこれからになりますが、全体としてはバイラス対策で面積が減少し、12年オランダ産の(特に)大球で欠品が相次いていることなどから、ややひっ迫する需給バランスかもしれません。
又、12年11月28日には、チリ南部で遅霜が発生し、2年栽培球やOTの一部でいくらか被害が出ているようです。地域により状況は異なりますが、肥大への影響が心配されます。
② 為替相場は極端な円安へ
政策主導の金融緩和で急激な円安が進んでおり、この傾向は続くと見られています。
球根取引はユーロで行われておりますが、ユーロ/円相場は、下記表のように、12年11月の衆議院解散頃まで長らく円高水準が続き、1ユーロ=100円程度でしたが、直近の相場は120円となりました。
仮に1ユーロの球根があったとすると、数か月前まで100円で買えていたものが、今は為替の影響だけで120円になってしまうということです。
③ 球根価格について
弊社としては、日本の景気と切花相場が安定して上がるまで、(その他様々な生産コストが上がる中)球根でのご負担増は出来るだけ避けたい気持ちです。
球根生産者側としては、バイラスロットの廃棄等で生産量が減少するなど、価格を上げてほしい状況だそうで、輸出会社が調整に入っています。
船会社も同様に厳しいようで、運賃を大幅に上げてほしいとの話もありますが、一方でまとまった物量は交渉力であり、効率良い輸送と安定した取引関係を踏まえ、関係各社にも理解と協力を求めています。
急激な円安の中、日本を代表する球根会社の一つとして、精一杯の価格を皆様にご提示できるよう、準備を進めております。
④ 厳しい経営環境を乗り切りましょう
今の経済状況は、まだまだ良いとは言えません。金融政策による円安、インフレ(諸資材の値上がり)、オイル高など、百合切花生産にとって、まさに身近で恐ろしい問題です。
どんな業種も同じでしょうが、コスト高となる一方、販売単価がそれに応えてくれるまで、時間を要するかもしれません。
南半球の(同じ)球根でも、扱い量や仕入れ方法、流通の仕方等によりコストやお客様への販売単価は変わるものです。私どもの調査では、昨年産のSH球では、10%以上の価格差になっていたものもありました。
でも、その価格は業者が必要以上に高くしているわけではなく、いろいろなコストが上がる中、それぞれの経費の差が大きくなって来ているのだろうと思います。
良い時代には、「(価格は)合せます」や、「請求時に初めて単価がわかる」といった取引さえあったそうですが、皆様におかれましては、経営者としての慎重な(コスト)意識を持って、この厳しい環境を乗り切って頂きたいと思います。
球根価格のみならず、弊社は11月まで冷凍賃無料、12月以降も月の前半は100円引き、出庫手数料無料、解凍後発送など、引き続きサービスでも皆様をサポート致します。(これ、実は金額的にも小さくないメリットです!)
既に2013年SH産のお問合わせをたくさん頂き、ありがとうございます。
取扱予定品種一覧をご参考にご計画頂き、生産地についてやご不明な点など、お気軽に弊社社員までお問合わせ下さい。皆様のご高配が私達のチャレンジを後押してくれます。ご協力をよろしくお願い致します。
巳年は、脱皮、種子の出来始め、胎児を包む姿などを意味しているそうで、新しい時代のスタートを思わせます。私達は尚一層改革を進めていきます。
⑤ 確かな情報をフットワークから
1月20日~月末まで、チリ・ニュージーランドへ出張し、ニュージーランドについては弊社営業も同行の上、現地の状況を調査してまいります。
生産地に継続的に行く事で見えることがあります。畑に入って手を使わなければ見えない事があります。球根の生産量、今年産の力、品質とバイラス、現地生産者の意向、需要と供給のすり合わせ(サイズ、将来の品種構成)、輸送についての確認など、コミュニケーションは重要です。
詳しくは、出張後にご報告させて頂きます。
弊社試験ハウスでは、12年SH産テスト(第1回定植分)が見頃を迎えております。皆様のご来場をお待ちしております。