中村裕司
米国のサブプライムローン問題に端を発し、8月以来、不安定さを増している外為問題;ユーロ:円相場に付、日本経済新聞は9月8日次のように報じました。
7月までの(一方的な)ユーロ上昇の論調からはかなりの変化が見られます。
ただここ1週間の実際のユーロ相場は157~160円程度(TTS)で、1年前の約150円に比べ、やはり、相当なユーロ高円安となっています。
外国為替市場でユーロの上値が重くなっている。欧州中央銀行(ECB)は六日に利上げを見送り、トリシェ総裁は「市場の不透明さが増している」と指摘した。「次の利上げ時期が読みにくくなった」との見方が広がり、金利先高観を背景にしたユーロ買いが手控えられつつあるからだ。
ユーロは円に対して、一ユーロ=一五七円前後で次第に上値の水準が重くなっている。「金融市場の混乱が実体経済に大きく響かないと分かるまで、ECBは利上げを見送るのではないか」(住友信託銀行の瀬良礼子マーケットストラテジスト)との声もあり目先はユーロが買われにくいとの予想が増えている。ただ、ECBはインフレ警戒姿勢を維持しており、市場が落ち着けば利上げを再開する可能性があるため、一方的にユーロ売りが進む状況にはなりそうにない。