株式会社中村農園

レポート・球根情報



川上哲矢 オランダ駐在レポート(3)(2008/1/15)

川上 哲矢
少し遅くなりましたが、日本の皆様、明けましておめでとうございます。
私は引き続きオランダに滞在し、1月2日から先週末までバンザンテン社で調査を行ってきました。
バンザンテン社では各作業の責任者の指導の下、受け込み時の球根チェック、冷蔵庫内で出荷前の球根のコンテナチェック、試験ハウスでの球根の植え付けなどを担当しました。
今回は、①輸出会社・球根生産会社の従業員の重要性について、②現在の輸出業者の状況についてご報告致します。
①球根は収穫されてから生産会社での選別後、輸出会社へと出荷され、輸出会社での品質チェックに合格すると、洗浄・消毒・パッキングを経て多くの国に輸出されていきます。この過程の中で重要なのが、輸出会社での品質チェック担当者と、生産会社で球根選別をする作業員の質だと思います。輸出会社では、搬入された球根をロットごとにサンプルケースを抽出し品質チェックをしますが、この時に2芽や規定のサイズから外れている球根、状態の悪い球根などがあれば、それをいかに厳密に検出できるかどうかという担当者の厳しさと習熟度、(また輸出会社では全ての球根をチェックする事はできないので、)収穫後の生産会社での作業員による質の高い選別という事がとても重要です。今回の滞在で、球根の良し悪しは圃場だけで決まるものでなく、収穫後の処理の精度がいかに大切かを痛感しました。
②現在オランダの輸出会社には、主にフランス産の球根が搬入されてきておりますが、量は徐々に減ってきています。パッキングの作業はほぼ終盤を迎えていますが、一方で、出荷作業は多忙です。また、輸出会社ではこれから試験ハウスへ新球の試験栽培の為の植え付けや、5月中旬にキューケンホフ公園で開催されるリリーパレードに出展するための植え付け、(バンザンテン社ではキューケンホフ用に約50品種もの球根を植え付けるという事で、)まだまだ輸出会社は大忙しです。