株式会社中村農園

レポート・球根情報



2009年南半球産球根について(2009/2/13)

中村 慶吾

2009年南半球産球根の取扱品種一覧表をお送りいたします。
ごらんの通り、在庫球数も価格も表記されておりません。

○価格決定が遅れている要因
1. 2008年オランダ産の相場変動や、大量欠品などの処理に追われ、 次の作の球根を考える余裕がなかった(オランダ各社同様)。
2. 世界経済が不透明な中で、年産に関わらず球根への需要が減退。 09年SH産に対する世界需要が予測できないこと。
3. 球根生産者側の求めている価格帯が高いため、 輸出会社が相場を設定できないこと。

適正球根価格は…
○相場を上昇させる要因
・ 南半球の球根生産者にとって、08年SH産球根価格は低すぎた。 (ただし小球を中心に一部の国で起こったダンピングが一番の問題)
・ 球根品質を高く維持するためにはコストがかかること。 (価格の低下が続けば、品質が下がる可能性が高くなる)。
・ 世界的に南半球産球根への需要が増える見込み (オランダの切り花生産者が南半球産へシフト。 中国が08オ産を十分に買えていない、また来年の旧正月が遅く (2月14日)SH球で対応可能!? など)
・ 生産面積は、CHが15%程度、NZは5%程度減少(?)。

○相場を下げる要因
・ 世界的な切り花価格下落の影響 (日本の場合は昨年のオリエンタルのリン付が低かった事も影響した!?)
・ 資材コストの上昇で、需要減少。(日本は燃料高騰の影響を受け、 08年SH産オリエンタルを約12%減少させた)
・ ユーロに対し、NZドル、チリペソ安(昨年比約25%安)、円高。
・ オランダ産球根価格とのバランス。(08年、09年産の見込みを含めて)
などです。

●価格決定できるまでには、時間がかかる見込みです。
予想される価格帯は・・・ わかりませんが
大事なことは、後半に価格が上がる状況を作ることだと思っています。 終盤に値下がりすることをこれ以上続けていたら、球根生産者を守ることはできないでしょう。 球根生産が不安定になり、品質が落ちれば、私たちも困ります。

▼適応為替レートについて
2008年08月頃からの 円/ユーロ相場の変動(円高)は、お客様に少しでも安く 球根をご提供するために為替の準備をしていた会社にとって、大きな問題となりました。 かなりの為替差損を計上することとなりましたが、概ね処理の目処がたちました。
2009年南半球産球根の適応為替レートは、決定しておりません(あまりにも状況が不安定です)。 本日、JFTA(日本花卉球根輸出入協会)の会議があり、他社さんの状況も参考に させていただきたいと思っています。

◎当社の挑戦!!
①.冷凍賃割引
冷凍賃の計上を12月から200円/月・箱とし(11月までをサービス)
(月の)前期1‐15日までの納品は100円の値下げを引き続き継続いたします。

例)10月から200円/月の場合と比較

* オランダ産の入荷は年々遅れる傾向にあり、1月-2月前半納期は南半球産球根をご検討下さい。 (先日来られたオランダの切り花生産者によると、Week8 = 09年2月16日の週まではSH産に メリットがあるそうです。)

②.納品スピード
南半球産はチリとニュージーランドの2カ国での生産で、かつ生産者の場所も異なるため、 思った以上にコンテナを仕上げるのに苦労します。取り扱いが十分になければ、 選別の遅れている品種を待ってからの船積みになり、到着が何週間も遅れることがあるそうです。
昨年の当社の実績といたしましては、NZが毎週2-3本、 CHが1-2本のペースで切れ目なく輸入を行うことができました。
(特に9月、10月納期のお客様は、ご注文の際にその旨ご連絡ください。)

③.新冷(温)蔵庫を使って、サービス開始。(5月末完成予定)
解凍の質を高める:真冬は意外と溶けません。1週間も予冷庫に入れていたのに、 植付けようと思ったときにまだ芽が出ていない、ケースの中心辺りが微かに凍っている。 といったご経験はないでしょうか? 当社の(湿度コントロール付)温蔵庫(加温)を使って、 皆様のご希望に合わせた状態で、納品が可能です。
(新冷凍施設建設により十分な広さが確保できます。)
冷凍賃は納品日(出庫)を元に計算致します。
出荷(移動)手数料等は発生致しません。

これからも、皆さんへのサービス向上と、安定した球根をご提供できるよう  頑張っていきたいと思います。

よろしくお願いいたします。