2018年5月24日
株式会社中村農園
中村 慶吾
平素は大変お世話になっております。
表題の件につき、下記に簡単にご報告申し上げます。
1. 2018年南半球産の生育状況について
1-2月(南半球の夏)にニュージーランド、チリについてご報告させていただいてから、数カ月が経過し、現地では収穫に向けた準備が進められています。ニュージーランドの様子については、経過報告がございましたので、以下にご紹介させていただきます。
3月中旬(夏の終わり)の報告では…
全般的に、球根が生育するのに最適な気候が続き、NZの収穫結果は良いと見込まれます。以前ご報告の通り、今年は生育が早く、摘蕾時期も平年より早く、夏の1月から3月まで日照に恵まれ、気温も例年より高く推移しました。又、定期的に雨もあり、百合の生育に良い夏でした。
4月下旬(秋)の報告では…
今年の秋は日照が多く、適度な雨もあり、とても良い気候でした。球根はよく肥大しており、満足しています。4月後半から気温が下がり、早い品種では枯れの始まりが見られます。
上記の通り、ニュージーランドに関しましては、天候がよく、球根の肥大も進み、力のある年周りとなるかもしれません。
チリについては具体的な報告は入っておりませんが、5月下旬現在、早い地域はリンペン畑の収穫が始まりました。今年は春先が涼しく、秋もやや温度が低く雨が多かったようで、大球については肥大がやや心配されます。
収穫時期に入りましてから、両国への出張を予定しておりますので、詳しくご報告させていただきます。
2. 2018年南半球産の予定輸入球数について
弊社が4月に行った、南半球産の日本向け販売状況調査では、2018年産の予定輸入球数は、下表のようになっております。
LAに関しては、元々品種数が限定的で、両国ともに年々生産を縮小しているため、生産停止となった品種はオランダ産への切り替えで対応がされています。
前年比(%)は、今回調査を、前年(収穫後)調査結果と比較したものです。
オリエンタルOTは合計で94.3%(▲5.7%)の確保となっており、世界のマーケット状況を意識した、慎重な姿勢が見られます。
尚、オリエンタル/OTでの両国比率は下記の様に変化してきています。
南半球産の取引は、2017年オランダ産がショートの多い年であったため、年明け以降もオランダ側の準備が整わず、平年に比べて遅くスタートしました。又、前年に比べ為替が『円安・ユーロ高』で推移しており、可能な限り日本のお客様の負担増とならないよう、慎重に交渉が進められました。結果として輸出会社・輸入会社側がそれぞれに努力された価格に落ち着いたと思います。
近年、コストリスクをお客様に転嫁できるよう、幅のある単価イメージや、単価をご提示しない営業スタイルが日本では多くなりました。様々にコストが上がる環境の中、納品時点で単価が示され、誤解が生じているという話を聞きます。
弊社では、仕入れ交渉が済んだ段階で、該当のお客様に単価をご連絡させていただいておりますので、ご安心していただけたらと思います。
尚、フレッター生産品種など、単価未定やその時点の単価にてお引受けしていたご注文につきましては、交渉が長引きましたが、最終的に良い(リーズナブルな)結果となりましたので、単価決定及び、お引受け単価の修正をさせて頂きました。皆様の経営安定につながれば幸いです。
昨今、球根生産者側での、収穫や輸出作業の効率化が求められています。輸出会社の提案で、特定の品種や輸送について、輸入チャンネルをまとめるよう指導も入り始めました。これらは、最終的に切り花生産者側のコストを抑える事につながるとともに、適時継続輸入による長期保管後のパフォーマンス(安全性)を考えても、この傾向が強まると思われます。弊社では物量を活かした輸送の安定と、『球根専用の自社冷凍施設』を活用し、皆様へのより良いサービスを目指します。よろしくお願い致します。
3. 6月のゆりの展示会(LILY FAIR JUNE)まもなく開催です!
開催まで残り2週間となり、日々多くの御申込みを頂いております。まだ、蕾が青い段階ですが、既に生産者の方々の来場も多くなってきました。
イベント当日は、展示栽培を見ていただくだけではございません。毎年違った見どころをご用意して皆様をお迎えしている、『6月のゆりの展示会』ですが、今年は栽培管理や作業軽減、品質向上につながる技術や商品を販売されている業者さんが、特設ブースで展示会を盛り上げて下さいます。
県外からの参加が多かったナイトフェスタも、年々、高知県内からの参加が増え、土佐のおもてなしを一緒に盛り上げていただいております。ご協力に感謝申し上げます。みんなで頑張る、みんなで盛り上がる。
社員一同、皆様のご来場を心よりお待ちしております。
以上