お客様各位
情勢報告
2019年9月26日
株式会社中村農園
中村 慶吾
いつもお世話になっております。
秋分は過ぎましたが、まだまだ暑い日が続いております。18年オランダ産オリエンタルOTの定植が多い時期ですが、気温地温にご注意をお願い致します。
① 2019年オランダ産について
下記、気候グラフをご覧の通り、今年のオランダは5月を除く月が平年の月間平均気温を上回っており、植付け時期以降、日照量も多く推移しています。今月9月は球根の肥大が進む月と言われ、オランダの球根生産者及び、輸出会社の仕入担当者が、球根圃場に出向き、試し掘り調査を行っている時期です。
下表は、オランダからの調査報告をまとめたものです。
北西オランダ | 南東オランダ | |
夏の雨量 | 平年並み | 乾燥(昨年よりはよい) |
夏の気温 | 暑い | とても暑い(※①) |
圃場の様子 | 問題ない | 葉焼けあり(※②) |
生産者の潅水 | 乾燥期に十分な潅水ができたかで、肥大に差がある。 |
※① 7月下旬の熱波の際には、南オランダのエイントホーフェンで39.3℃になり、南オランダの別の地域では、国の観測史上最高の40.7℃を記録しました。
※② 高温が続いた日に、1年栽培のオリエンタルで激しく日焼けし、その後の生育が期待できないものが一部で見られます。LA、OTは特に問題なし。
9月の圃場調査は地域差やブレが大きく、やや客観性を欠く部分がありますが、肥大の印象は…
LA:平年並み~良い
OT:平年並み~良い(一部とても良い)
オリエンタル:平年並み(一部やや悪い)~やや良い
夏にほとんど肥大しなかった昨年に比べ、今年は肥大している。
現在、オランダも暖かい秋が続いており、順調な生育が続くと見込まれています。 フランス(鉄砲の生産も多い)については、春先の寒さで、生育が数週間遅れており、2年栽培で平年並み、1年栽培はやや肥大不足ではとの報告があります。球根の販売状況につきましては、シベリアなどメイン品種は、生産面積に合せて、世界の需要も増え、球根生産者側では完売になっており、価格は上昇基調です。一方、人気が低調な品種は、春から低価格で推移し、お求めやすくなっています。
② 2019年南半球産の輸入状況
ホームページでもご紹介の通り、8月の輸入球数は前年の凡そ3倍でした。
弊社の傾向も同様で、9月も増加の予定です。昨年は、船会社のコンテナ準備不足に加え、台風の影響で予定がずれ込み、日本全体の9月までの輸入球数が、前年(2017年)比38.7%という大幅遅延でした。今年は平年並みのスムーズな輸入となっておりますが、品種・ロットにより収穫が遅かったものもありますので、納品発送のご指示は余裕をもってご連絡・ご確認いただけますと幸いです。
尚、来月からの消費税率変更につきましては、弊社から商品を出荷する、納品日・発送日が売上(消費税計上)となりますので、よろしくお願い致します。
さて、2019年南半球産の日本向け販売球数を、関係の輸出会社へアンケート致しましたところ、以下の通りとなりました。(9月上旬調査)
LA | オリエンタル/OT | 合計 | |
ニュージーランド | 802,100 | 15,405,450 | 16,207,550 |
チリ | 175,550 | 4,932,075 | 5,107,625 |
合計 | 977,650 | 20,337,525 | 21,315,175 |
2018年南半球産の輸入球数(植物防疫所統計)は、21,327,345球 ですので、ほぼ同数の輸入が予定されています。(LAが増加、オリエンタルOTが微減の見込)
おかげ様で、弊社ではお客様からのご注文が前年同期比約4%増加し、輸入される球数の約4割を取扱わせていただきます。皆様のご支援に心から感謝申し上げますとともに、今後、国際競争力向上に向け、関係各社協力のもと、仕入と輸送の効率化を進め、より良いサービスをご提供できるよう頑張って参ります。
③ 18年オランダ産抑制試験のご案内
弊社試験農場では、真夏の酷暑試験に続き、規模の大きい抑制試験の定植が始まりました。夏作産地の秋出荷、暖地の年末出しを想定した栽培環境となり、多くの八重を含む、400品種以上のテストとなります。交配系統別の一斉定植で、開花時期は11月中旬~12月上旬頃の予定です。(下写真は9月24日撮影)
ところで、抑制試験の開花ごろに、昨年までお届けさせていただいておりました弊社デザインの手帳ですが、平成最後を区切りに制作をやめることとなりました。長年お使いいただきましたお客様、ご愛用誠にありがとうございました。 今後、より皆様にご活用いただけるような、令和のノベルティグッズ開発に取り組んで参ります! 今後とも、ご指導ご鞭撻よろしくお願い致します。
以上